Instant Sunshine

好きなものをとりとめなく残していく。ただそれだけ。

Mr.Children「IT'S A WONDERFUL WORLD」

ついにやってきたミスチル。今回は最近聴いた10枚目のアルバムで。これがやっと魅力がわかってきた作品なんです。

 

問題作『深海』から続いていた鬱屈な世界観からついに解き放たれて、久々にポップなミスチルが帰ってきた作品であり、徐々に落ち始めていた人気を取り戻した、ミスチル史でも結構重要な作品です。

が、私はそこまで好きじゃなかったんですよね。鬱屈した世界観のミスチルが好きだったし、このアルバムではピアノ主体のアレンジが多く、バンド感が薄く感じられるのがどうも好みではなかった。なんか腑抜けた感じに聴こえたんですね。

 

ただ久しぶりに聴いたら、すごくしっかり作り込まれた作品だなと思えました。

アントニオ猪木の有名な言葉をサンプリングした「one two three」、ストリングスやピアノなど一寸の隙のないアレンジの「君が好き」といった力の入った曲が多いですし、

打ち込みリズムと毒を吐く歌詞が『DISCOVERY』を彷彿とさせる「LOVEはじめました」もいいアクセントになってます。

 

あと昔から思っていたのですが、「youthful days」や「優しい歌」ってポップな曲として片付けるには、あまりにも収まりが悪い曲ですよね。

youthful days」のサビのリズムとかすごく変ですし、「優しい歌」なんかメロで盛り上がりをお膳立てしときながら、サビはあっさり終了しますし、この辺りは前作『Q』の変てこりんな流れを汲んでいるのかなと思いました。

 

 個人的に一番面白かった曲は「UFO」。地味なメロディと割と力が入ったストリングスアレンジが妙で、地味なのか派手なのかわからないところが不思議だった。今までは全然印象に残らなかったのに、なぜか今回聴いた時はすごく印象に残ってしまった(笑)。

 

 

昔は『深海』こそがミスチルだと思っていた私ですが、年を重ねるとこういったアルバムも受け入れられるほど、音楽の器も大きくなったんだなとシミジミと感じました。

 

 

 

It’s a wonderful world

It’s a wonderful world

 

 

felt「Let The Snakes Their Heads Crinkle To Death」

イギリスで80年代を通してインディーで活躍したギターポップバンド、フェルトの5thアルバムで、フェルトの中でも迷作扱いされることも多い作品。

 

というのもこのアルバムは全曲インストで、全10曲であるにも関わらず収録時間が20分弱という、商業的自殺としか思えないような作品だったからです。

今までのフェルトファンも、このアルバム発売前に出たシングル「Ballad Of The Band」で好きになったファンも困惑しかなかったのではないでしょうか。だってこんな小品集にマジすげえっすわ〜いいアルバムやわ〜とかいうシーンとか想像しにくいし。

 

とまあ否定的な意見から入りましたが、私個人としてはすごく好きなアルバムだったりします。さらっと気軽に聴けるところがいいんですよね。

20分弱の収録時間も、全曲インストといった要素も、私にとっては肩肘張らずに聴けるポイントですし、どの曲もリラックスした雰囲気があって、つい手に取ってしまうアルバムです。腹八分目で聴けるというか。

 

ゆったりとした時間を過ごしたいときにオススメです。

 

 

Let the Snakes Crinkle Their Heads to Death

Let the Snakes Crinkle Their Heads to Death

 

 

B'z 「SURVIVE」

B'z諸作品の中で最高傑作はどれか?というと、数多くの作品を発表しているミュージシャンであるため、おそらく色々な答えがあるかと思いますが、私にとっては今回紹介する『SURVIVE』こそが最高傑作だと思っています。なぜなら作曲担当でありプロデューサー、リーダーである松本の作曲が一番キレにキレまくっていた時の作品だからです。

 

『SURVIVE』の2年前に発表した「LOVE PHANTOM」は演劇的なクラシック要素と打ち込みをミックスした冒険的な曲にもかかわらず、大ヒットを記録しました。今でもB'z最高の曲として良く挙がる曲です。

推測ですがこの出来事により、B'zお約束のスタイルではなく、どんなスタイルの楽曲でも高いクオリティが伴っていれば、ファンは増えるしついてきてくれるとB’z側は確信したのではないでしょうか。その証拠に「LOVE PHANTOM」以降は、B'zお約束のスタイルであるロック調の曲に管楽器を加えたアレンジ(例:「love me, I love you」「Don't Leave Me」など)がめっきり少なくなるんですね。

その後、バンド主体のアレンジとなった「Real Thing Shakes」「FIREBALL」や、ジャズやレゲエなどを取り入れた大人の音楽が魅力的なミニアルバム『FRIENDS II』を発表し、B'zの音楽はどんどん多様化していきました。そんな時期に作られた『SURVIVE』は、当時のB’zの総決算と言えるほどの幅広い音楽が詰まっているのが特徴です。初期の打ち込みやロックバラード、演歌調などなど本当バラエティ豊か。

特に「Calling」なんてピアノバラードのメロ部分と激しいロックのサビ部分を強引に繋ぎあわせるというアクロバティックな曲になっていて、この頃のB’zは本当になんでもアリだったんだなあと感じます。

 

作詞サイドの稲葉も負けておらず、歌詞を目いっぱい詰め込んでトーキング風のボーカルで歌っていたりして(「だったらあげちゃえよ」に顕著)、ラップとはまた違う面白さを生んでいます。

歌詞の内容もキレキレで、「Liar! Liar!」では"愛する人がハッピーになりゃそれでいいや"とヤケクソ気味に歌うところに、私はロックをかくあるべしと学びました。

「DEEP KISS」でも"そりゃ他に男もできるわ"と情けない歌詞をカッコよくシャウトするところにもロックを感じましたし、最終的には"ウー ワン ワン"と犬になってしまうところなんてロック以外の何物でも(以下略)

 

 

いいアルバムです。

 

 

SURVIVE

SURVIVE

 

 

 

 

L'Arc~en~ciel 「KISS」

ラルクアンシエルの2007年作。あまり聴き返すことのない作品だったのですが、つい最近何気なく聴いてみたらちょっと魅力がわかってきました。

クオリティ自体は信頼と実績のラルクさんなので、駄作というのは全くないのですが、今までの作品にあったラルクの毒と言えるダークな部分があまり感じられなくて、その辺りが個人的に好みじゃなかったんですね。

 

ラルクらしいダークな雰囲気がある曲は、今作の場合だと「DAYBREAK'S BELL」「ALONE EN LA VIDA」とかありますが、『DUNE』のようなゴスっぽさや『ark』『ray』のような退廃感、『REAL』『AWAKE』のようなヘヴィさとはまた違う、透明な暗さというか・・・そういう雰囲気に変わってるんですね。闇から影に変わったみたいな。(今ええ例えしたなと思った)

もうキャリアも十分重ねてきたゆえの余裕が、そういった変化をもたらしたのかなと思いますし、その変化こそが今作の魅力なのだと思うと、結構良いアルバムかもと思えるようになりました。「MY HEART DRAWS A DREAM」の優しげな歌い方とか今まで見られなかった新境地ですしね。

 

オススメ曲は「Link」「Hurry Xmas」。

「Link」は歌詞がすごく好き。なぜかは分からない。けど泣きそうになった。

「Hurry Xmas」は最初聴いたときはぶったまげ、そして笑っちゃいました。こんなハッピー感あふれる曲作ってしまうかと。アルバムでは最後の曲なので、終わった後しばらくは幸福な余韻に浸れます。この点もこのアルバムの大きな魅力かもしれません。

 

 

KISS

KISS