V.A.「The Sound Of Wonder!」
今回紹介するアルバムは結構マニアックなものを。こういうニッチなところを開拓するのが商売の秘訣の一つや。
このアルバムは70〜80年代頃のパキスタンの映画音楽をまとめた編集盤なのですが、音楽としては、ファズギターやシンセがうなりをあげ、ボーカルのミックスがえらいデカいという、サントラとして映像を引き立てる気があるのか疑問に思えてくるほど、存在感がありすぎる曲の数々です。
そんなことでこのアルバムは、60年代ガレージ・サイケが好きな人にはグッとくるアルバムだと思います。いい意味でB級感あふれているというか。
曲のタイトルもなかなか香ばしく、「I Am Very Sorry」「Society Girl」など、英語としておかしくないか?と。
とはいえ、これは私たち日本人もバカにはできません。普段何気なく着ているシャツに書かれた英語が、実はとんでもない意味だったりすることはよくある話です。このアルバムを聴くたびに、「人のふり見て我がふり直せ」と言うありがたいお言葉が脳裏に浮かぶのです。なんの話をしてるんですかね。
私の好きな曲はその「Society Girl」。ソサエティーガール!と高らかに宣言するイントロがインパクトあります。ベースラインがいいですね。踊りたくなるような感じ。
あとはアルバムタイトルの元となった「Dama Dam Mas Qalander」や昔のレコードっぽい甲高い女性ボーカルの「Good News For You」がお気に入りですね。
Nazir Ali feat Nahid Akhtar -[10]- Society Girl
M. Ashraf Feat Ahmed Rushdi -[1]- Dama Dam Mast Qalandar (The Sound Of Wonder)
M. Ashraf feat Nahid Akhtar -[2]- Good News For You
街で「焼肉定食」と書かれたシャツを着ている外人を見たとき、とても微笑ましい気持ちになりました。もしかしたらあの外人もこのアルバムを聴いているかもしれませんね。